駐日大使にエマニュエル氏 オバマ氏側近の前シカゴ市長:朝日新聞デジタル

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バイデン米大統領は20日、オバマ政権で大統領首席補佐官を務めたラーム・エマニュエル前シカゴ市長(61)を駐日米国大使として指名すると発表した。

エマニュエル氏は民主党の下院議員を経て、2009年に発足したオバマ政権の大統領首席補佐官に就任。同じシカゴを地盤とするオバマ大統領の最側近として、政権の司令塔の役割を果たした。シカゴ市長選出馬のために10年に辞任し、シカゴ市長を11~19年の2期務めた。

エマニュエル氏は20年大統領選でバイデン氏を支持。当初は運輸長官起用が検討されたが、民主党左派が反発し、駐日大使として起用されることが決まった。剛腕政治家として知られるエマニュエル氏の起用には、米国が「競争国」として位置づける中国と対抗するため、日米同盟を強化する狙いがある。

駐日大使のポストは、トランプ政権でハガティ氏が上院選出馬のため19年に退任して以降、空席となっていた。一方、バイデン大統領は20日、駐中国大使にニコラス・バーンズ元国務次官(政治担当)を指名することも発表した。(ワシントン=園田耕司)

バイデン大統領 米駐日大使にラーム・エマニュエル氏を指名

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アメリカのバイデン大統領は、空席が続いている駐日大使にオバマ政権で大統領首席補佐官を務めたエマニュエル氏を指名すると発表しました。

ホワイトハウスは20日、バイデン大統領が駐日大使にラーム・エマニュエル氏を指名すると発表しました。

エマニュエル氏は61歳。

民主党の下院議員を経て、2009年に発足したオバマ政権で大統領側近の首席補佐官を務め、政権が最重要課題とした医療保険改革では議会対策を取りしきりました。

首席補佐官を辞任したあと、2011年から2019年までは、出身地シカゴの市長を務め、黒人の少年が白人の警察官に射殺された事件をめぐっては、対応が不十分だったとの批判も受けました。

エマニュエル氏は、バイデン大統領にも近いとされ、一時、運輸長官や中国大使の候補としても名前が挙がったことがありました。

アメリカの駐日大使は、ハガティ前大使が上院議員選挙に立候補するため、おととし7月に辞任したあと2年以上にわたって空席が続いています。

バイデン政権は「最大の競合国」と位置づける中国に対抗していくうえで、同盟国 日本との関係をとりわけ重視していて、エマニュエル氏は議会上院で承認されれば、駐日大使として日米同盟の強化を担うことになります。

また、ホワイトハウスは中国駐在の大使に、元国務次官でNATO=北大西洋条約機構の大使を務めたニコラス・バーンズ氏を指名すると発表しました。

駐日米大使にエマニュエル氏を指名 米が正式発表: 日本経済新聞

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駐日大使に指名されることになったラーム・エマニュエル氏=AP

【ワシントン=永沢毅】米ホワイトハウスは20日、次期駐日大使にオバマ元大統領の首席補佐官を務めたラーム・エマニュエル氏(61)を指名する人事を正式に発表した。上院での承認を経て着任する。バイデン大統領や同氏の周辺とも近く、日米同盟強化に向けた重責を担う。

中国大使にはニコラス・バーンズ元国務次官(65)をあてる。

ホワイトハウスは声明で「公職で素晴らしいキャリアを歩んできた」とエマニュエル氏を称賛した。オバマ政権の最重要政策だった医療保険制度改革法(オバマケア)の成立を支援した点をあげて「画期的な法整備を支援し、国家安全保障のあらゆる重要な決定で大統領に助言した」と指摘した。

エマニュエル氏は声明で「日米同盟は自由で開かれたインド太平洋の平和と繁栄の礎石だ。世界で最も重要な同盟を誇らかに代表したい」と表明した。

同氏はシカゴ市出身で、クリントン政権の政策顧問、連邦議会下院議員を経てオバマ氏が大統領に就いた2009年にホワイトハウスで政権運営の司令塔となる首席補佐官に転じた。バイデン氏は当時、副大統領だった。11~19年にシカゴ市長を2期にわたって務めた。

民主、共和両党が50議席ずつで拮抗する上院での承認には不透明さもある。シカゴ市長時代にあった警察当局による黒人少年射殺事件への対応を問題視する向きもあり、5月には民主党を支持する左派団体が駐日大使指名に反対する声明を出している。20年大統領選後に閣僚への起用も取り沙汰されたが、党内の反対で立ち消えとなった。

駐日大使はトランプ前政権から約2年空席が続いており、現在は国務省の職業外交官であるレイモンド・グリーン氏が米国の駐日臨時代理大使を務めている。