日本株は続伸、コロナワクチン進展で景気期待-金融や景気敏感高い

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16日の東京株式相場は続伸。新型コロナウイルスのワクチン接種進展による景気や企業業績への改善期待が高まり、銀行など金融、情報・通信、非鉄金属や海運など景気敏感の一角が買われた。

TOPIXの終値は前日比11.14ポイント(0.6%)高の1965.08 昨年11月以来の7日続伸

日経平均株価は383円60銭(1.3%)高の3万0467円75銭 1990年8月1日以来、30年半ぶり高値

〈きょうのポイント〉

15日の米株価指数先物は 上昇、テキサス州寒波で米原油先物は 1.1%高と2020年1月以来初めて60ドル超で終了 アジア時間16日も米株先物は堅調に推移

上昇、テキサス州寒波で米原油先物は 1.1%高と2020年1月以来初めて60ドル超で終了 英国は1500万人ワクチン接種達成

英国は1500万人ワクチン接種達成 中国が米国防セクター向けレアアース輸出制限を視野に-FT

ピクテ投信投資顧問の松元浩常務は「金融や財政政策がアクセル全開に近い中、今週から国内でもワクチン接種が始まるなど経済再開への期待が高まっている。ことしの日本企業の1株利益は前年比で約4割増が見込まれ、PER水準から現在の株価は整合的な価格形成となっている」と述べた。その一方で、「上昇スピードは想定よりやや早い」と言う。

前日に3万円の大台を回復した日経平均は上値追いとなり、一時630円高の3万0714円まで上昇した。大和証券投資情報部の石黒英之シニアストラテジストは「2月以降の日本株高は企業業績が想定以上に改善していることが確認されたことが大きい。株価上昇ペースより企業業績の改善度合いのほうが上回っているため、株価に割高感はない」と語る。

もっとも午後に米国株先物が上げを縮小し、取引終盤の日本株は伸び悩んだ。中国が米国防セクター向けレアアース輸出制限を視野に入れると伝わり、米中摩擦への懸念が出た。T&Dアセットマネジメントの浪岡宏ストラテジストは「報道通りであれば国防向けに限定されるが、脱炭素を目指すバイデン政権にとってこの流れが広がる状況になれば、深刻に受け止めなければいけなくなる」と語る。

しんきんアセットマネジメント投信の藤原直樹運用部長は「いま発表されたところまでの業績改善は水準的には織り込んでいる。コロナ感染のある程度の減少も織り込んだ」として、「いったんは調整に入る可能性がある」とみていた。

給与支払い、デジタル・銀行口座併用

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厚生労働省は今春にも解禁する給与のデジタル払いで、銀行口座との併用を前提に制度設計を進める方針だ。預金機能をもつ銀行口座と日常の買い物に使うデジタルマネーで給与の使い方や金融規制が異なるためだ。デジタル払いは希望する従業員のみが利用する仕組みにする。

厚労省はデジタル払いの解禁に向けた詳細な制度設計を急いでいる。デジタル払いでは銀行口座を介さずに、資金移動業者が運営する「PayPay(ペイペイ)」…

ロイヤルHD、双日や銀行が資本支援 計約160億円

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[東京 15日 ロイター] - ロイヤルホールディングスは15日、双日と資本・業務提携を行うと発表した。双日を割当先として普通株式を発行し、100億円を調達する。これにより双日はロイヤルHDの筆頭株主となる。

また、メーンバンクであるみずほ銀行、日本政策投資銀行、福岡銀行、西日本シティ銀行が合計60億円の優先株を引き受ける。

双日に対しては、行使可能期間6年間の新株予約権も交付する。新株予約権による資金調達額は、当初行使価額1908円(発行決議日の前取引日終値)として算出すると、78億円となる。

ロイヤルHDは今回の資本増強を通じ、業績悪化によって棄損した財務基盤の早期改善を図るほか、新型コロナウイルスの感染拡大を受けた事業環境の変化に対応する。