「とにかく急がないと」 迫る米軍撤退、退避作戦に限界 [アフガニスタン情勢]:朝日新聞デジタル

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バイデン米大統領が、アフガニスタン駐留米軍による米国民らの退避作戦を予定通り8月末までに完了する見通しを明らかにしたことを受け、日本政府は自衛隊輸送機による退避作戦を急いでいる。政府関係者によると、日本時間25日夜、拠点を置いた隣国パキスタンの首都イスラマバードを輸送機が発ち、アフガニスタンのカブールに向かった。到着次第、退避する人を運び始める。米軍は順次退く見通しで、現地で自衛隊が活動できるのは短期間とみられる。

政府は、自衛隊法84条の4の「在外邦人等の輸送」に基づき、輸送機のほか、先遣隊を含め約300人の自衛隊員を派遣している。輸送機がカブールとイスラマバードの間をピストン輸送する段取りだ。

カブールの空港を管理する米軍が撤退すれば、安全確保は難しくなるため、自衛隊関係者も27日ごろまでが活動の限界とみる。官邸幹部は「月末いっぱいまでの輸送はできない。とにかく急がないといけない」と焦りを深める。

輸送機に乗せる対象は、国際機関で働く「若干名」の日本人職員や、日本大使館や国際協力機構(JICA)のアフガニスタン人などの現地スタッフら。その家族を含めると、計数百人にのぼるとみられるが、自力で空港に来てもらわなければならないため、数は読めない。輸送機が空港に滞在できる時間も短時間とみられ、どのくらい往復できるかも見通せない状況だ。

外務省は日本のNGOや、ア…

【随時更新】アフガニスタン 自衛隊機派遣 初の外国人退避へ

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アフガニスタン情勢が悪化する中、現地に残る日本人に加え大使館で働くアフガニスタン人のスタッフなどを退避させるため、23日に岸防衛大臣は自衛隊機による輸送を命令しました。

自衛隊法に基づく在外邦人などの輸送の任務で外国人を退避させるのはこれが初めてです。

自衛隊機のアフガニスタン派遣の動きをお伝えします。

政府専用機が小牧基地からパキスタンへ出発(26日午後4:40) 政府専用機が待機していた隊員や資機材を乗せ愛知県の小牧基地からパキスタンに向けて出発しました。

吉田陸上幕僚長「安全に輸送できる」(26日午後2:30ごろ) 陸上自衛隊トップ、吉田圭秀陸上幕僚長は会見で次のように述べました。

「アメリカ軍が行う空港内と周辺における安全確保によって航空機の離着陸は行われており安全な輸送を実施することができると考えている。今回はアメリカ軍が今月末を撤収期限としており早期に現地に入り活動を開始しなくてはならないという特性がある。在留邦人などを把握する外務省、タリバン側、アフガニスタンの他国軍とも連絡をとりながらやらねばならないオペレーションだろうと感じる。あらゆる手段で情報収集し任務を進めていくことが重要だ」

政府専用機が千歳基地から小牧基地へ(26日午後0:20ごろ) 政府専用機が運用する部隊が所属する北海道の千歳基地から愛知県の小牧基地に向かいました。

C2輸送機がカブール空港に(25日) C2輸送機がカブールの空港に向かい、誘導などに当たる隊員を送り届けました。

退避を希望する人が空港にいればイスラマバードまで輸送する予定でしたが空港に到着できておらず、現地時間25日は輸送は行われませんでした。

C130輸送機2機 イスラマバードに到着(25日 22:00すぎ) C130輸送機2機は日本時間の25日午後10時すぎまでにパキスタンのイスラマバードに到着しました。

C130輸送機は今回の任務の主力機で、退避を求める人の輸送に当たることになっています。

追加派遣の政府専用機 千歳基地に戻る(25日 14:00ごろ) 25日にも追加派遣される予定だった政府専用機が、出発に向けた準備を進めていた愛知県の小牧基地を離陸し、運用する部隊が所属する北海道の千歳基地に戻りました。

防衛省は「運航に必要な準備が整うまで待機する」としています。

防衛省 政府専用機の追加派遣を発表(24日 23:50ごろ) 防衛省は国内で待機している自衛隊員をすみやかに現地に向かわせるため、翌25日にも政府専用機1機を追加派遣すると発表しました。

アメリカ軍の撤退期限が8月末に迫る中退避を急ぐ必要があると判断したということです。

C2輸送機1機 イスラマバードに到着(24日 20:00ごろ) 24日未明に日本を出発したC2輸送機1機がイスラマバードに到着しました。

C130輸送機2機 那覇基地を離陸(24日 19:40ごろ) C130輸送機2機が給油などを行ったあと那覇基地を離陸しました。

C130輸送機2機 入間基地を離陸(24日 13:30ごろ) 航空自衛隊のC130輸送機2機が入間基地を離陸しました。

C130輸送機は今回の任務の主力機です。

アフガニスタンの首都・カブールの空港とイスラマバードの間を往復し、国外退避を希望する日本人に加え日本大使館やJICA=国際協力機構で働くアフガニスタン人のスタッフなどを輸送する任務に当たります。

指揮官の金子空将が派遣隊員に訓示(24日 13:00すぎ) 今回の任務に当たる航空自衛隊と陸上自衛隊による「統合任務部隊」の指揮官、金子真一空将が派遣される隊員に訓示を行いました。

金子空将は「遠い地での任務で不安を抱えている者もいるかもしれないが、それぞれが役割を果たし任務を完遂することを期待する」と述べました。

C2輸送機 美保基地を離陸(24日 1:10ごろ) C2輸送機は給油などを行ったあと鳥取県の美保基地を離陸しました。

C2輸送機 入間基地を離陸(23日 18:20ごろ) 航空自衛隊のC2輸送機1機が派遣される自衛隊員を乗せ、埼玉県の入間基地を離陸しました。

C2輸送機は自衛隊の活動拠点となるパキスタンの首都・イスラマバードに隊員や物資を運ぶのが任務です。

岸防衛相「安全な退避実現に向け協力加速」(23日 13:00ごろ) 岸防衛大臣が記者団の取材に対し「現地の情勢が急速に流動化している。アメリカなど関係国と連携しながらできるだけはやく到着させ、邦人、現地職員などの安全な退避の実現に向けて協力を加速させる」と述べました。

自衛隊機がカブールに 退避希望者は空港へたどり着けず(朝日新聞デジタル)

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