<新型コロナ>埼玉県にエッセンシャルワーカー向け集団接種会場4カ所 越谷は来月2日開始 その他3施設は16日から:東京新聞 TOKYO Web

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新型コロナウイルスワクチンの接種で、埼玉県は社会生活の維持に不可欠な職場で働くエッセンシャルワーカー向けの集団接種会場を四カ所設ける。国からのワクチン供給が遅れる中、対象は百万人超に上り、県は越谷市の県民健康福祉村に開設する「県東部ワクチン接種センター」で八月二日から先行して始める。他の三カ所は同十六日からを予定している。(飯田樹与)

対象は市町村発行の接種券を持っている県内在住のエッセンシャルワーカー。四会場とも土日祝日を含む毎日午前九時〜午後七時に開設し、それぞれ一日当たり最大九百人の接種を見込む。

先行して始める県東部ワクチン接種センターの予約は、今月二十九日午後一時から毎週木曜日に翌週分をインターネットで受け付ける。二回目の接種日は自動的に四週間後の同じ曜日・時間となる。

他の三会場は県浦和合同庁舎(さいたま市)、ウェスタ川越内の川越市南公民館、熊谷文化創造館さくらめいと(熊谷市)で、それぞれ予約の開始日時は未定。ワクチンは浦和会場では米モデルナ製、他会場では米ファイザー製を使う。

大野元裕知事は二十日の会見で、六月に始まった職場接種の影響で全国的に国から自治体へのワクチン供給が不足し、エッセンシャルワーカーや基礎疾患のある人への接種が遅れていると指摘。今回の四会場の開設にも影響があったといい、「大変あきれている」と国の対応に不満を述べた。

◇県集団接種の対象となるエッセンシャルワーカー

■医療分野

医療従事者

■国民生活・経済安定分野

(1)社会保険・社会福祉・介護事業者

(2)医薬品の製造・販売・流通などに関する業種

(3)生活インフラに関する業種

(交通、電気・ガス・上下水道、通信、運送、金融、郵便、放送など)

(4)生活必需品に関する業種

(食品製造工場やスーパーなど飲食料品や生活必需品の製造・販売、ガソリンスタンドなど燃料の供給)

(5)生活関連サービス業

(火葬・墓地管理業、冠婚葬祭業、廃棄物処理業)

■公共サービス分野

(1)新型コロナへの対応や県民への直接処遇が必要な業務

(検体解析業務、児童相談所・婦人相談センターの保護施設職員)

(2)国民の生命保護と秩序維持に必要な業務

(裁判所、刑事施設、消防)

(3)教育・保育

(小中高校などの教員、保育士、幼稚園教諭など)

◆坂戸、吉川「警戒区域」に 改善なければ「まん延防止」

県感染症専門家会議が二十日開かれ、新型コロナウイルスの感染者が増加傾向の自治体を「警戒区域」に指定することが了承された。県独自の区分で、県民に感染減を促すための措置。

会議後の会見で大野元裕知事は、坂戸市と吉川市を警戒区域に指定したことを明らかにした。来週までに感染状況が改善しない場合は、両市を新型コロナ対策のまん延防止等重点措置の対象地域に加えるという。

また、この日の専門家会議では、県が重点措置の解除を専門家に諮問する目安も了承された。

目安は、人口十万人当たりの一週間の新規感染者が重点措置の目安となる「ステージ3」の指標(十五人以上)を下回り、かつ前週より一割以上減少していることや、クラスター(感染者集団)が発生した市町村の一日当たりの新規感染者が、週平均十五人未満で前週より一割以上減っていることなど。

県内の感染状況は十九日時点で、人口十万人当たりの一週間の新規陽性者数は二五・一人、人口十万人当たりの療養者数は三五・七人で、ともに緊急事態宣言の目安となる「ステージ4」の指標(二十五人以上、三十人以上)を超えている。(飯田樹与)

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那覇市在住、在勤のエッセンシャルワーカーに接種 沖縄県の第3会場

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沖縄県による新型コロナウイルスの3カ所目のワクチン接種会場は、那覇市からファイザー製のワクチン12箱(約1万4千人分)を融通してもらう形で、21日に同市若狭のクルーズターミナルに開設する。9月末までに、那覇市在住、在勤のエッセンシャルワーカー約5万5千人に接種する予定。19日の会見で大城玲子保健医療部長は「県と那覇市が連携し、県全体の接種を加速していく」と強調した。

3カ所目の接種会場は、県が業者に委託して運営されるが、那覇市のワクチンを使用するため、市内の事業者を中心に接種する。優先接種対象者は公共交通機関やインフラ、学校関係者を検討しているという。

1日当たり約500人の接種で開始し、最大約2千人を計画している。市外から通勤する従業員なども接種につなげることで、国が接種情報を管理するワクチン接種記録システム(VRS)で県全体の実績を上げるという。

那覇市の担当者は「県からは『接種する人の多くは市民と思われる。接種会場が増えると思って協力してほしい』という説明だったので協力した」と述べた。その上で「今後、国のワクチン供給量が減り続けた場合、8月末ごろから市の集団接種の予約枠を減らさないといけなくなる可能性はある」と懸念し、十分な量のワクチン供給を国に求めた。

新型コロナウイルスワクチン エッセンシャルワーカーの優先接種の実施|埼玉県戸田市のプレスリリース

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